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台湾の漢字使用についての感想

Posted by : 呂咏鴻.

この夏から台湾語繁体字の仕事は多かったのです。

台湾の漢字使用についてここで自分の感想を発表したいと思います。感想のキーワードは「使用混乱気味」、「規範性統一性の不足」です。

台湾で使われている漢字は繁体字というものです。古代からそのまま簡略されていない感じです。それに対して大陸では漢字簡化運動と言語文字使用規範化改革などがあったのです。それとともに、異体字の非規範使用は禁止されていたのです。異体字とは標準の字体と同じ意味・発音を持つが、表記に差異がある文字のこと。手書きによる個人差から生じたもの、新字・旧字(簡体・繁体)の違いによるものがある。異体字は漢字の源流などの知識で言えば日常生活の中で間違いやミスとはいえないです。だが、台湾では漢字簡略化されていなかったのです。異体字も数多く存在しているのです。中国大陸も漢字規範化使用改革までも同じ状況でしたが今そうでなかった。

異体字は数多く存在していますが、間違い・ミスともいえないです。それだからこそ、社会では意識もされていないかもしれないので、最近仕事の中で以下の例のような現象がありました。

例1

「真珠」、「珍珠」、「眞珠」

この三つの書き方は全部日本語の「真珠」という単語の台湾語訳です。台湾のサイトでそれぞれ検索でき、見れるものです。実生活の中では数は違うが、全部使われているのです。「真珠」、「珍珠」この二つの書き方で、ほぼ同じ意味ですが、三つ目の「眞珠」では、「眞」は「真」の異体字です。それに対して、大陸では「珍珠」に統一されたのです。

例2

「回路」、「迴路」 、「囘路」、「廻路」

これは困りますね。「回路」という単語は台湾語ではこの四つの書き方が存在しています。日本語は「回路」です。大陸は「迴」、「囘」、「廻」また「囬」は「回」の繁体字か異体字で、現在の使用は全部「回」に統一されてしまったのです。

しかし、台湾の萬人出版社有限公司出版・劉扳盛編『中華繁簡體字』では「回(迴)」(「迴」は「回」の繁体字)を書いてある。ところが、「回路」、「迴路」は台湾のインターネットで検索したらいっぱい出てきているので、使用は普遍的な存在です。実は意味で区別すれば「迴」は「迴轉」とかの単語ときに使うべきです(回す・回転という意味を表す)。そして、同出版社出版・謝逸朗主編した『萬人現代日華辭典』では「回」を「囘」に訳している。人によって、「廻路」を使う人もいますが、本当は「廻路」は同音の別字の誤用です。

例3

「臺灣」、「台灣」

これ典型的な例です。台湾教育部は標準字体は「臺」と定められています。しかし、台湾行政院長吳敦義氏は、「台」について、日常生活の手書きしやすいように、わかったらいい、と述べていたそうです。 台湾では二つの書き方が全部使われています。人、場合やことによって違います。

例4

「周邊」、「週邊」

「周」と「週」この二文字は、中国語でも同音字です。大陸簡体字は「週」と「周」を「周」に統一されてしまったのです。「周辺」は簡体字で「周边」と書かれています。日本語では「週」という字があるが、「週間」、日曜日から土曜日までの時間単位を表す意味のときです。実は、台湾繁体字も同じです。基本的には、正しい使用は「周邊」、「週刊」の違いです。しかし、実際は台湾のインターネットで検索してみれば、「周邊」と「週邊」両方見れます。さらに、同じサイトや文章の中で、「週邊」と「周邊」は一緒に並べている現象もあります。

以上と似たような例はまたいろいろがあります。中国大陸の簡体字は一つの文字は簡繁体字や異体字による混乱気味の現象は少ないですね。台湾人とこの話題について交流したことがあります。一部の言葉は台湾島内でも確かに言い方がまだ統一されていないと言われました。こういう経験があったからこれから校正はもっと大変になるかもしれないが、がんばらなければなりませんね。

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